お知らせ

屋根に関する悪質商法(訪問販売)について

28年程前 豊中市に立地するいぶし瓦葺き屋根(土葺き工法)の、葺替工事をさせて頂きました。5年程前から毎年のように、「業者が回ってきて、瓦がずれていると言われて心配だ」と、屋根点検のご依頼を頂戴するようになりました。毎回 何の異常も認められず、その度に「多分問題ないとは思うんやけど、心配で・・・ごめんなさいね」と、お詫びを頂くことを繰り返しています。こんなケースは稀とはいえ、これに近いお宅が少なくありません。そこで、「屋根に関する悪質商法(訪問販売)」について、少し触れたいと思います。

屋根の悪質商法の手口について

「点検商法」

無料点検を口実に屋根に上り、傷んだ個所を誇張させ、時には故意に瓦を割ったりずらして写真を撮り、不安をあおって成約を迫る商法。


・近所で工事をしているので、今なら無料で屋根を見てあげますよ・・・

・近くの屋根の上から見ると、お宅の屋根が傷んでいる・・・屋根材がずれていますよ・・・

・雨といの清掃、古いTVアンテナの撤去、古い温水器を少額で撤去しますよ・・・

・近所の工事の近隣挨拶に回っていまが、お宅の屋根の水切の釘・ビスがゆるんでいるのお気付きですか?


昨今 アプローチの方法が、非常に巧妙化しています。「知り合いの業者がいれば、一度見てもらった方が良いですよ」と、決して自分のところに頼んでほしいとは言わず、他社で見てもらった方が良いと投げかけするようです。でも、知った業者がいるようなお宅は稀で、「お願いできるところに心当たりがない・・・」ということになれば、「良かったらうちで見ましょうか?」と切り返します。アプローチされた側は、営業を受けたという印象が薄れ、善意で言ってくれていると勘違いしてしまいます。

屋根工事の点検商法件数の推移

「見本工事商法(モデル工事商法)」

ご近所の見本(モデル)にさせてほしい、カタログや施工事例に掲載させてほしいので、特別お安くしますよと、アプローチする商法。特別価格なので、ご近所には内密にしてほしいと言われることもあるようです。でも、実際は少しも安くはなく、ずさんな工事をされることも・・・。

「アスベスト詐欺商法」

お宅の屋根材にはアスベストが含まれており危険ですよと、不安をあおり成約を迫る商法。

「損害保険詐欺商法」

実際には損害保険の対象にならないのに、保険を使って無料で工事ができるとアプローチをする商法。損害調査鑑定が入ると、嘘がばれてしまいます。業者の口車にのって、知らないうちに詐欺に加担していませんか?そのような場合 保険契約者にも責任が及ぶことがある、「非常にリスキーな詐欺商法」です。

→ 「保険で直せると言われたら先ず相談!」日本損害保険協会

屋根の悪質商法対策について

このようなアプローチを受けた場合 屋根に上げないことが、最も重要です。できれば、①居留守を使う⓶インターホン越しに対応する(決して対面では応対しない)③決まったところに頼んでいると返答する。「君子危うきに近寄らず」これが肝心です。

万一 工事の契約をしてしまっても、8日以内ならクーリングオフ(キャンセル)が可能です。特定商取引法が改正になり、電子メールでのクーリングオフも有効となりました。随分前は、クーリングオフされる迄に工事にかかるということも散見されました。しかし、今そんな事をしてしまうと、現状回復請求という厳しい対抗手段があり、業者としては、大きい痛手をくらうことになります。いずれにせよ、お一人で悩まずに、クーリングオフができるうちに所轄警察・消費生活センター・弁護士会等にご相談下さい

悪質商法(訪問販売)ご相談窓口電話番号
警察相談専用電話#9110(市街局番不要)
大阪府警 悪質商法11006-6941-4592
国民生活センター 「消費者ホットライン」#188(市街局番不要)
土曜日の相談窓口(10~12時/13時~16時)06-4790-8110
日・祝日の相談窓口(10~12時/13時~16時)06-6203-7650
大阪弁護士会 総合法律相談センター(予約)06-6364-1248